光宿す石、燐光を放つ森。住むのはここに迷い込んで自分を失った者たちばかり。
――廃墟の街で「私」が見つけたのは、世界を旅した名を忘れた青い鳥と、彼が出会った住人たちの記録。
一年前に行方知れずになった元親友が帰ってきた。すべてを忘れ、妄執に取り憑かれた姿で。ある事情から見舞いに訪れた私は医院からの帰り、親友の許嫁と思いがけず再会する。
海の底の国へ行ってきたという青年の長い独白と、彼の故郷である海沿いの寂れた街を舞台に、彼の親友であった男が過去に決着を着けるまでの物語。
盆休みに帰省した大学生の真川。従妹と共に訪れた母校の小学校で、彼は少女の幻影を見る。
小さな蝶への嫌悪感と、浮かび上がる初恋の記憶。美しい思い出の中に隠されたものとは――
(※食虫・嘔吐の描写があります)
2012/10/17
月面整備局で働く青年とロボットの会話。
2014/07/14
明日世界が終わるそうだ。ウチュージンが攻めてくるらしい。◆第十回フリーワンライ企画参加。お題:優しいおわり、憂鬱な月曜日。
2015/12/09
なんちゃって末法の世。マーダーミーツキ●ガイ。
旧題:電脳探偵
頭部内蔵型電子端末――電脳が普及した近未来。それによりリアルとネットの境界があやふやになったこの国では、その関係のトラブルが多発していた。 病院に設置された電脳外科でも処理は追いつかず、電脳探偵と名乗る技術者が台頭していた。屋代詠子も高校生の身でありながらその一人である。ある日、高橋と名乗る男性から、息子を救ってほしいとの依頼を受けるが……。